北上・西和賀

前年下回る210件 特殊詐欺高齢者が被害 昨年刑法犯認知件数 北上署管内

 北上署がまとめた2021年の管内(北上市、西和賀町)の刑法犯認知件数(暫定値)は210件で、前年を35件下回った。全国的にも減少傾向が続いているが、同署では特殊詐欺や窃盗など身近な犯罪対策に引き続き力を入れ、安心・安全な地域づくりを進める。

 刑法犯の罪種別では、凶悪犯1件(前年比3件減)、粗暴犯16件(同1件減)、窃盗犯157件(同26件減)、知能犯11件(同6件減)、風俗犯3件(同1件増)、その他22件(増減なし)だった。

 全体の7割以上を占める窃盗のうち、万引きは69件(前年比9件増)。侵入盗は9件(住宅対象2件含む)、自転車盗は27件、車上狙いは3件で、侵入盗の33%、自転車盗の63%、車上狙いの67%が無施錠で被害に遭った。

 特殊詐欺は、前年より1件少ない5件が発生した。被害者は全て65歳以上の高齢者で、いずれも被疑者が自宅を訪れ、キャッシュカードをだまし取ったり、預かったりして現金を引き出す手口だった。コンビニエンスストアや金融機関が詐欺を疑い、水際で被害を防いだ事案は4件あった。

 同署では特殊詐欺対策として、金融機関や行政機関の職員を装う電話に注意するよう受話器に貼り付けるステッカーを製作し、高齢者宅1800世帯以上に配布した。

 木村敏也生活安全課長は「刑法犯の総件数は減少しているが、新型コロナウイルスの影響で実態が見えにくくなっており、今後も警戒を緩めることなく向き合っていく。窃盗を防ぐには鍵掛けの徹底が重要。小中高生などに自転車の施錠を呼び掛けることで、将来的に車や家に鍵を掛ける習慣を身に付けてもらいたい」と話している。

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