北上・西和賀

障害向き合い 思い率直に 東北電力作文コン最優秀 赤坂さん(上野中2年)市長へ報告【北上】

東北電力中学生作文コンクールで最優秀賞などを受賞した赤坂さん(中央)。右は髙橋市長、左は平野教育長

 東北電力第47回中学生作文コンクールで、北上市立上野中学校2年の赤坂真之介さん(14)が最優秀賞と70周年特別賞、文部科学大臣賞を受賞した。「私の将来について」と題し、自らの障害に葛藤を抱えつつも向き合い前向きに生きようとする思いを率直につづり、東北6県と新潟県の中学校432校、応募総数1万2448編の最高賞に輝いた。

 赤坂さんは小学3年時に若年性脳梗塞で倒れ、右の腕と手の著しい機能障害に加え、右足にも軽度の障害を負った。作文では「こんな病気にならなければ、後遺症による障害なんてなければ…と思う日もあった」としつつ「今も生きているのは家族、病院や学校の先生、友達など、関わってくれた全ての人達のおかげ」と感謝の気持ちを記した。

 コンクールの基本テーマ「未来の自分に伝えたいこと」として、「いずれは自分と同じように困っている人の助けになる仕事、恩返しができる仕事に就きたい。障害を持ったからこそ、幸せだったと思える人生を歩みたい」とつづった。

 今回の受賞に、赤坂さんは「まさか賞を取れるとは思わなかった」と驚きつつ「とてもうれしい。自分の考えていること、思いをきっちりと伝えることができた。両親も喜んでくれた」と笑顔を見せた。

 障害を負った当時について「右手右足が使えず『一生車椅子生活か』と思い本当に絶望したが、家族が励ましてくれた」と振り返る。懸命なリハビリにより、今では他の生徒と共に学校生活を送り、野球部でも外野手として活動している。「病気になったのは仕方ないし、向き合ってきて自信がついてきた。(発症)当時から見ると、よくここまできたと自分を褒めたい。障害を持ったからこそ、人に偏見を持たない自分になりたい」と将来の理想像を語る。

 赤坂さんは18日、髙橋信之校長、担任の盛合信吾教諭と共に市役所を訪問し、髙橋敏彦市長と平野憲教育長に受賞を報告。髙橋市長は「作文はぐっとくるものがあった。素晴らしい賞で、本当におめでとう」とたたえ、平野教育長も「読んで感動した。これからの生活も充実したものにしてほしい」と激励した。

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