奥州・金ケ崎

米国の技術者から刺激 オンラインで直接学習 水沢工高生3人が修了 山形大・プログラミングスクール【奥州】

スーパーエンジニアプログラミングスクールを修了した(左から)高橋さん、平栗さん、金濱さん

 奥州市の県立水沢工業高校(日當仁己校長、生徒411人)電気科3年の金濱輝音さん、平栗颯萌さん、高橋篤志さんは、山形大が開講しているスーパーエンジニアプログラミングスクールを修了した。米国シリコンバレーで活躍する法人技術者らからオンラインで直接プログラミングを学び、グローバルな視点から最新技術に触れて課題解決に挑戦する内容。3人は高度な専門講座で得た知識と自信を卒業後に生かしたい考えだ。

 同スクールは2021年度に始まり、3人は東北地方の工業系高校生と高専生が対象の後期(昨年10月から6カ月)に受講。本県からは他に盛岡工高の1人が受講した。シリコンバレーのエンジニア3人らを講師に、プログラミング言語や課題解決、起業の考え方などを週1回学習。講義を応用した成果物も製作した。

 水沢工の3人は無線・情報部所属などコンピューターに興味があり、学校の勧めを受けて受講した。

 受講は部活動との位置付けで、毎週土曜の講義に加え、平日は製作や自習に取り組み、小テストなどの課題もこなして修了要件を満たした。

 成果物は、IoT(モノのインターネット)を応用した授業中の居眠り防止システム。無線通信Wi―Fi(ワイファイ)を搭載した二つの装置から成り、教室に設置する装置は二酸化炭素や温度などをセンサーで測定し、データと照合して眠りやすい室内環境になると警報を鳴らす。生徒のペンには動きを検知する装置をセットし、起きているかチェックできる。プレゼンテーションでは教育関係者から高い評価を受けた。

 3人は、プログラミングを中心に自発的な目標を持つ人に勧めたい講座で、第一線の技術者との交流も刺激的だったと口をそろえる。就職を控える金濱さんは「講義は大学レベルで、最先端の雰囲気が伝わってきた。課題解決までのプロセスが成長の糧となる」と振り返った。大学に進学する平栗さんは「進学後の勉強はプログラミングが主体なので、得られたさまざまな知識が役立つ」と胸を張る。専門学校に進む高橋さんは「実際にシリコンバレーで活躍している人の考えや経験についての話もあった。専門的な学習を進学先でも生かせる」と展望した。

 22年度からの同スクールは、対象を工業系以外にも広げて募集する見通し。

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