奥州・金ケ崎

安寧願い 伝統の舞 市内7団体出演 胆江神楽大会【奥州】

胆江神楽大会で御神楽を披露する水沢南小神楽クラブの児童

 第47回胆江神楽大会(胆江地方神楽振興協議会主催、岩手日日新聞社など後援)は20日、衆生救済祈願神楽と銘打って奥州市の日高神社で開かれた。市内7団体の子供から大人までが出演し、世の中の安寧を祈って伝統の舞を繰り広げた。

 神楽の振興のために1976年から始まった大会。2021年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期して開催したため、例年通りの8月の実施は2年ぶり。コロナ禍後は収束を祈って副題を掲げており、今年は感染の鎮静化やロシアによるウクライナ軍事侵攻への抗議などに思いを込め、衆生救済祈願をうたった。

 大森神楽による寄席太鼓に続いて開会行事が行われた。

 及川章同協議会長(71)は「郷土芸能の本質は祈り。われわれが祈らなくてどうするという思いで、コロナ禍でも大会を続けてきた。各団体はどんどん少子化、高齢化で運営が苦しくなり、団体の地元だけでは芸能を維持できなくなっている。苦労して舞台に立っている担い手を大きな拍手で応援してほしい」とあいさつした。

 演舞は水沢南小学校神楽クラブによる御神楽で開幕。劇神楽を含め、各団体が研鑚(けんさん)を積んできた12演目を夜まで繰り広げた。小中学生で御神楽を披露した北下幅神楽(同市水沢)の高橋大地君(水沢小6年)は「少し失敗したが、みんなで踊れて楽しい。体が大きく見えるよう大きい振りで踊った。見ていてもきれいだと思えるのが神楽の魅力。これからも続けたい」と話していた。

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