奥州・金ケ崎

残り4カ月 楽しく 感謝込め校歌斉唱 藤里小閉校式【奥州】

閉校式で校歌を歌う藤里小の児童

 奥州市江刺の市立藤里小学校(林博文校長、児童29人)の閉校式は22日、同市江刺藤里字上長沢の同校で行われた。新型コロナウイルスの感染拡大を警戒し、全員で安全に校歌を歌うことができるよう、2022年度末の閉校に先立って実施。児童は149年の校史をつくってきた先人と地域に感謝を示し、学校統合後も母校への思いを胸に成長することを誓った。

 教職員や住民、市教委、来賓ら合わせて約60人が出席した。髙橋勝教育長は「藤里小の発展は歴代教職員の努力と保護者、住民の理解・協力のたまもの。長年培った学校の伝統と誇りを継承し、新しい歴史への一歩を踏み出してほしい」と告辞。倉成淳市長は「地域の方々には藤里小発展への情熱を岩谷堂小に引き継ぎ、隆盛なる前途を開拓してほしい」とあいさつした。

 林校長は「最終年度も、児童が自分と地区、母校に誇りを持ち次へと歩めるよう教育を進めてきた。残された期間も教育活動を全うする」と力を込めた。児童代表の宍戸絢さん(6年)はお別れの言葉で「閉校を聞いた時は驚き、寂しく思った。仲良く遊び笑顔でいることは藤里小の宝。閉校まで4カ月、一日一日を楽しく過ごしたい」と語った。檀上では千田聖君(同)が林校長に校旗を手渡し、林校長から倉成市長へ校旗が返納された。全校児童はステージで校歌を披露。澄んだ歌声が響き渡った。

 同校は、1873年開校の横瀬、浅井両小が前身。1917年に統合し、藤里尋常小となった。2006年に市立藤里小となり、11年にはキャリア教育の成果で文部科学大臣表彰を受けた。児童数減少による学校再編で、22年度末に伊手小とともに岩谷堂小へ統合する。

 23年3月には、卒業式に合わせて「思い出を語る会」、離任式を改めた「旅立ちの式」などを行う。

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