一関・平泉

日本史「大博士」に 歴検1級10回合格 岩井竜さん 目標達成喜ぶ【一関】

歴史能力検定の日本史1級を10回合格し、贈られた「大博士」の称号を手にする岩井さん

 一関市大町にある一関学習塾代表の岩井竜さん(48)=同市字釣山=は、歴史能力検定協会が実施する同検定の日本史で最も難易度が高い1級に10回合格し「大博士」の称号を贈られた。長年の目標達成に「少なくとも大博士までは目指したいという思いで続けてきたので、クリアできて率直にうれしい」と喜ぶ。

 同検定は幅広い歴史の知識に関する能力を測る民間の資格で、1997年に歴史能力認定試験として始まり、99年に歴史能力検定試験と改められた。検定内容は全6段階で、3段以上は日本史と世界史に分かれており、1級では選択、記述、論述などで出題される。2021年の1級日本史の合格率は3割を切るほどだった。

 岩井さんは同市出身で、東北学院大文学部で日本近世史を専攻。卒業後は宮城県内での塾講師を経て、現在は市内で一関学習塾を開いている。

 岩井さんは01年に初めての日本史2級を受けて合格し、翌年は1級合格も果たしたという。その後は長らく検定への挑戦から離れていたが、07年に新たに設けられた1級の合格回数によって「修士」(3回)、「博士」(5回)「大博士」(10回)の称号が贈られる制度をその後に知ったことから、12年から再び1級への挑戦をスタートした。

 普段は子供たちへの学習指導がそのまま自身の勉強になっているが、試験が近づくと過去問題などで準備を欠かさなかったといい、目標達成をかけて挑戦した21年の検定を見事合格。22年11月には東京都内での表彰式で「大博士」を認定する表彰状を受け取った。

 長年向き合ってきた日本史の魅力について「大人になると答えのない問いにもぶつかるが、歴史を見れば人間の選択の正しさや過ちがあるように思う。過去に学ぶことで現実社会でより後悔のない選択や、今をより良く生きることにつながる」と岩井さん。

 今後も1級受験は続ける方針といい、「個人では90~91点で合格したことがあったが、その時でもまだ上の得点者がいた。最高得点での合格はまだ達成したことがないので挑戦していきたい」と新たな目標に向けて意欲を燃やしている。

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