北上・西和賀

若い感性で政策提言 関東学院大牧瀬ゼミ学生 北上の課題研究成果発表

北上市幹部らを前に、調査研究してきた成果を発表する関東学院大牧瀬ゼミの学生たち

 関東学院大法学部地域創生学科で牧瀬稔准教授のゼミナールに所属する学生は14日、北上市役所で市に政策提言した。「北上の未来予測と住みたいまち」をテーマに、これまで調査研究してきた成果として、子育て・教育や公共交通、防災、農業、商業と幅広い分野について若い感性でアイデアを発表した。

 市近未来政策研究所の政策アドバイザーを務める牧瀬准教授が担当するゼミは「きたかみ地域創生セッション」と称し、2018年度から北上の課題を調査。これまで提言が実際の施策に反映された実績もある。22年度も20人の学生が4グループに分かれ、昨秋から調査研究に当たってきた。

 近年は新型コロナウイルスの影響でオンライン発表が続いていたが、今回は対面で実施。学生19人が市役所を訪れ、髙橋敏彦市長ら市幹部、市議らを前にプレゼンテーションした。

 学生は「廃校を活用した託児所・リサイクルスクールを設立し退職した教職員や保育学生らに子供の面倒を見てもらう」「『110番の家』を、子供が行きたい時に行ける『放課後の家』とする」「コミュニティバスでイベントやツアーを開き市内の魅力、観光資源を再発見してもらう」などのアイデアを披露。さらに「地震や内水氾濫などを想定した『きたかみみらい災害VR(仮想現実)』を導入し、映像による疑似体験で危機感、防災意識を高める」「競技式田植え祭で関係人口を増やし、シビックプライド向上につなげる」「移動販売で規格外野菜を販売し食品ロスの削減、買い者弱者対策につなげる」などと提言した。

 発表を受け、各部長は「われわれにない着眼点」「広く普及できる面白い内容」などと講評。髙橋市長は「将来の課題を重要視してしっかり絞り込み、引き込まれる内容だった。レベルの高い提案をいただいたので、施策に生かしたい」との意向を示した。学生を代表してゼミ長の二階堂琴音さん(20)は「全員で全力で調べたり準備してきただけに、いい講評を頂けてうれしい。北上のことを知る機会にもなった」と話していた。

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