奥州・金ケ崎

城下彩るはやし屋台 4年ぶり日高火防祭 奥州

4年ぶりの日高火防祭で、締めくくりに水沢駅通りを練り歩くはやし屋台

 ゴールデンウイーク(GW)は29日、スタートした。新型コロナウイルス感染が落ち着き、行動制限が緩和された中、奥州市水沢では伝統を誇る日高火防祭(ひぶせまつり)が4年ぶりに行われ、6台のはやし屋台がみやびやかな音曲を奏でながら運行。好天にも恵まれて多くの観光客が詰め掛け、会場の通りはにぎやかな雰囲気に包まれた。【13面に関連】

 江戸時代に起きた大火を受け、水沢留守家の当主が火防を祈願したことで始まった祭りで300年余りの伝統があり、演奏される屋台囃(ばやし)は県無形民俗文化財に指定されている。新型コロナ感染拡大の影響で3年連続の中止となり、2019年以来、4年ぶりの開催となった。

 屋台運行に先立ち日高神社前の参道につながる大手通りでは遙拝(ようはい)式が行われ、日高神社火防祭保存会の及川右会長は「4年ぶりに開催できて喜ばしい。きょうは楽しい火防祭にしたい」とあいさつ。神事で祭りの安全を祈願した後、6町組の屋台が左右に向きを変えながら一斉に太鼓と三味線で演奏する「そろい打ち」を披露した。

 各屋台は纏(まとい)振りの先導で、大手通りから横町、水沢駅通りを通るルートを巡行。祭りの主役の「お人形さん」と呼ばれる子どもたちがばちを振り、観衆の注目を集めた。

 このほか会場では、今年度の奥州水沢42歳厄年連「戌進会(けんしんかい)」、同25歳厄年連「暁煌珋(きょうこうりゅう)」、昨年度の両厄年連なども参加して堂々と創作演舞を披露。水澤神輿輿和會(みこしこうわかい)のみこしも威勢よく練り歩いた。夜にはJR水沢駅前と駅通りではやし屋台がそろっての「そろい打ち」と「相打ち」が行われ、令和最初の火防祭を華やかに締めくくった。

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