奥州・金ケ崎

感動の舞台 観客魅了 コロナ禍乗り越え熱演 金ケ崎町民劇場

金ケ崎町民劇場「でんでらカントリー―衛星写真に写らない郷」で熱演するキャストら

 第13回金ケ崎町民劇場「でんでらカントリー―衛星写真に写らない郷(さと)―」(実行委主催)は8日、同町西根の町中央生涯教育センターで午前と午後の計2回上演された。コロナ禍の影響で4年ぶりの再開となり、キャスト、スタッフらの思いもひとしお。居場所を追われて理想郷を求めるシルバー世代の男女4人組の奮闘を、ウィズ・アフターコロナの世相なども交えて笑いあり、涙ありで描き、観客を魅了した。

 好評だった2019年の第11回上演作の現代版として制作。同町在住の作家平谷美樹さんの小説「でんでら国」に憧れる自治会長らが山奥にある高齢者や子ども、女性が隠れ住む集落にたどり着き、思わぬ事態に巻き込まれながらも自分にとっての理想郷を探し当てるという、爽やかな余韻を残すストーリーだ。

 自治会長を演じた奥州市前沢の小野寺喜美雄さん(71)は開演前に「役を演じながら、登場人物と自分を重ね合わせ、考えさせられることがいろいろある。誰もが老いるので、観客にも何か感じ取ってもらえるとうれしい」と話し、3度目の同劇場出演とあって堂々の熱演を披露した。

 また、集落「でんでらカントリー」のリーダーを演じた及川紀美子実行委員長(82)は午前の公演後、「コロナ禍での3年間はすごく大きなブランク。それを乗り越え、何とか上演にこぎ着けた。絶やすことなく続けていきたい」と感慨を込めて話した。

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