一関・平泉

70回忌 573人思い 夢灯り700個ともす【一関】

夢灯りの温かな明かりを見詰める親子

 第21回一関夢灯(あか)り大会(一関夢灯りの会主催)は20日、一関市を流れる磐井川河川公園山目側で開かれた。今年は同市などに甚大な被害を及ぼしたカスリン台風から70年の節目。市民らが暗闇を照らすろうそくの明かりに手を合わせ、水害や震災で命を落とした人たちの冥福を祈った。

 同大会は1947、48年に同市を襲ったカスリン、アイオン両台風の犠牲者を追悼するとともに、後世に教訓を伝えようと毎年開催。2011年からは東日本大震災の犠牲者への思いも込めて実施している。

 今年は市民有志や市職員のほか、同会の呼び掛けで一関修紅高校の生徒も夢灯りの制作に協力。過去最多の約700個を用いて太陽を描いたほか、「70年 573名」の文字を浮かび上がらせた。参加者は河川敷に並ぶ夢灯りのろうそくにそっと火をともし、静かに合掌していた。

 制作した千葉優花さん(一関修紅高3年)は「参加して水害の事実を改めて知ることができた。きょうは亡くなった人たちのことを思いながら火をともしたい」と話していた。

 点火後、明かりが揺らめく幻想的な雰囲気の中、シンガー・ソングライター吉野崇さん(42)=平泉町=とピアノ奏者古川大さん(43)=同市萩荘=でつくるユニット「takaTAKAα」による追悼コンサートも行われた。

momottoメモ

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