一関・平泉

平和、共生 思い乗せ 岩谷堂小合唱クラブ 中尊寺で歌奉納【平泉】

中尊寺本堂で「地球星歌」など4曲を歌った岩谷堂小合唱クラブの児童

 平泉町の中尊寺本堂で24日、奥州市立岩谷堂小学校(佐々木道雄校長)の合唱クラブの児童が歌を奉納した。同寺を建立した奥州藤原氏初代清衡ゆかりの地に暮らす子供たちが、平和や共生への願いを込め歌声を響かせた。

 同小学校区の奥州市江刺区岩谷堂には、同寺を建立した清衡が、平泉へ移る前に暮らしたとされる豊田館(とよたのたち)がある。

 奉納演奏は、中尊寺建立供養願文に込められた平和希求、万物共生といった清衡の願いに応え、実践する大人になってほしいと、今年度の合唱クラブの最後の活動として佐々木校長が関係者に掛け合い実現した。

 保護者や参拝者ら多くの人が見守る中、合唱クラブに所属する4~6年生39人が「地球星歌」「小さな勇気」「フォーエバー」「岩谷堂小学校歌」の4曲を続けて奉演。透明感ある歌声ではつらつと歌い上げた。

 奉演後、6年遠藤太一君(11)は「合唱のいいところは皆の声を合わせるところ。一人では出ないようなきれいな響きが出る。900年前の人が建てた歴史の匂いがするところで、いつもより新鮮な感じで歌うことができた」と話し、すがすがしい表情を見せた。

 同寺の山田俊和貫首は清衡の生涯や中尊寺建立に込められた願い、同寺本尊の丈六釈迦(しゃか)如来坐像の印相などを解説し、「素晴らしい清らかな歌声を響かせていただきありがとう」と感謝した。

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