一関・平泉

8月14日に中尊寺薪能 「紅葉狩」や「昆布売」 3日から前売り券発売【平泉】

8月14日に行われる「喜多流第42回中尊寺薪能」のポスター

 中尊寺薪能の会(山平省一会長)が主催する「喜多流第42回中尊寺薪能」は、8月14日に平泉町の同寺白山神社能舞台で行われる。今回は能の人気演目として知られる「紅葉狩」をはじめ、和泉流狂言「昆布売(こぶうり)」、仕舞「養老」「枕慈童」を上演。薪能奉賛券(前売り券)は6月3日に一斉発売する。

 能「紅葉狩」は、紅葉の下で鬼が化けた美女に誘惑される平家一門の武将平維茂が、神から授かった剣で危機を脱するという筋立て。前半の美女が後半では鬼に一変するシテ(主役)は、同寺ゆかりの能楽師佐々木多門さんが扮(ふん)する。

 和泉流狂言「昆布売」は、供を連れずに出掛けた大名が通り掛かった昆布売りを脅して太刀を持たせるが、やがて我慢しきれなくなった昆布売りが太刀を抜き大名に昆布を売れと脅す、笑いの中に下剋上の世相を描いた作品。シテの昆布売を同寺薪能に初回から出演している人間国宝の野村万作さん、アド(相手役)の大名役を野村萬斎さんが親子でそれぞれ務める。

 雨天催行で、当日は午後4時30分から同神社で行われる祭儀で開幕。同会理事の佐々木邦世さんは「元号が令和になった区切りの年でもあり、仕舞にはめでたく平安な世が続くようにとの願いを込めた番組を選んでいただいた。能も魅力的な場面が続き、見応えのあるものになる」と語る。

 会場には773席が用意され、奉賛券はS席1万円、A席7000円(当日1000円増し)、B席4000円(同)、学生3000円。平泉観光協会をはじめ一関市の一関文化センター、奥州市文化会館、北上市の小田島書店、盛岡市の川徳、仙台市の藤崎と三越、チケットぴあで取り扱う。

 問い合わせは同会事務局=0191(46)2110=まで。

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