復興の姿 発信 本県聖火リレースタート【岩手】
東京五輪の聖火リレーが16日、雫石町を皮切りに本県で始まった。初日はランナー26人が参加し、県央、県北地区を中心に10市町村を走行。東日本大震災で被災した三陸鉄道による聖火輸送も行い、復興の姿と国内外からの支援への感謝を発信した。28市町村で18日まで行われる。【2面に関連】
16日は雫石町立雫石中学校で出発式が行われ、本県第1走者となったノルディックスキー複合村上優空選手(21)のトーチに聖火がともされた。達増拓也知事は「ランナー一人ひとりの思いを共有し、希望の火をつないでいきましょう」とあいさつ。同町出身の村上選手は「母校をスタートすることができてうれしい。これまで支えてくれた人たちに感謝しながら、楽しく走りたい」と意気込み、サポートランナーの同校生徒20人と一緒に笑顔でスタートを切った。
ランナーは岩手山を望む八幡平市や一戸町の御所野遺跡など、本県の自然や歴史・文化を感じられるコースを走行。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、沿道ではボランティアスタッフが密集回避や手指消毒を呼び掛けた。普代村から野田村までの区間は、復興のシンボルである三陸鉄道の車両で聖火を輸送。久慈市で初日を終えた。
本県聖火リレーには、総勢288人が参加。17日は沿岸部を中心に8市町村、18日は県南を中心に10市町を走行する。ゴールの盛岡市では感染状況を考慮し、公道でのリレーの代わりにトーチキスを実施する。