奥州・金ケ崎

初の1億円突破 返礼品人気、業者増も 金ケ崎町ふるさと納税

 金ケ崎町の2021年度のふるさと応援寄付(ふるさと納税)の寄付額が、初めて計1億円の大台に乗り、過去最高額を更新した。5日に1億円を突破し、26日現在の寄付額は計約1億3287万円。人気返礼品の採用や取扱業者の増加などの戦略が奏功し、需要も取り込んだ。町は一層の裾野の拡大に努める考え。

 今年度の寄付件数は26日現在1万1358件。月別に見ると、昨年度は1度だけだった1000万円台を既に6月に記録し、1008万円。その後も11月は3133万円、12月も26日間で4160万円など大きく伸び、いずれの月も昨年度を大きく上回った。

 特に12月は、昨年度1年間の計3500万円を1カ月で超えた。ふるさと納税による控除の期限が年末に迫っていること、19年度から取扱業者に加えた「楽天ふるさと納税」の定期的なセール期間も重なり、駆け込み需要をつくったとみられる。

 寄付額を大きく押し上げたのは、町内企業から返礼品に採用したボックスティッシュなどの紙製品。昨年11月末に追加し、市販品に比べた割安感が人気となり、昨年度終盤から起爆剤となっていた。長引く新型コロナウイルスの影響による巣ごもりも追い風となった。

 ふるさと納税利用者が指定する寄付の使途は▽子供たちの教育環境整備▽福祉・健康の推進▽歴史文化の保存▽その他―など。子供関連とその他に人気が集中。事業経費に寄付総額の半分ほどを費やすものの、財源としての立ち位置は高まっているという。

 町は「返礼品を強化し、ティッシュを入り口として町の特産品の浸透にもつなぎたい」としている。

地域の記事をもっと読む

奥州・金ケ崎
2024年4月29日付
奥州・金ケ崎
2024年4月29日付
奥州・金ケ崎
2024年4月29日付
奥州・金ケ崎
2024年4月28日付