奥州・金ケ崎

窃盗25件増、総数押し上げ 無施錠被害率高く 奥州署・昨年刑法犯認知

 奥州署がまとめた2021年の同署管内(奥州市、金ケ崎町)の刑法犯認知件数によると、総件数は250件(前年比40件増)。窃盗の増加が全体数を押し上げた形で、鍵を掛けずに被害に遭う無施錠被害率も高かった。同署は施錠の徹底と合わせ、女性や子供の犯罪被害防止や特殊詐欺などにも重点を置き、防犯啓発に取り組む。

 罪種別に見ると、粗暴犯24件(同13件増)、知能犯9件(同5件増)など。殺人、放火などの凶悪犯はゼロ(同1件減)だった。

 窃盗は186件(同25件増)で、依然多数を占めた。内訳は住宅侵入盗18件(同16件増)、自転車盗25件(同7件増)、車上狙い13件(同7件増)、万引き47件(同21件減)など。

 無施錠被害率は自転車盗の80%をはじめ、住宅侵入盗77・8%、車上狙い69・2%と高かった。

 追随などの脅威事案を含む声掛けなどは59件(同9件増)。このうち39件が高校生以下を狙ったもので、下校時間帯の認知が目立った。

 また特殊詐欺の被害は1件(同3件減)、被害額は20万円(同896万円減)。キャッシュカードをだまし取り、現金を引き出す手口だった。認知件数こそ減少したが、金融機関・店舗などが協力し、水際で防いだ被害も多かった。

 同署の青木優亮生活安全課長は「住宅侵入盗では、犯人と鉢合わせになると凶悪犯罪につながる恐れがある。在宅、外出時を問わず、裏口や勝手口、窓にも鍵を掛けてほしい。自転車は二つ鍵を付けるのが理想的」と防犯のポイントを指南する。

 「最近はパソコンなどがウイルスに感染したと持ち掛け、その復旧料を装って電子ギフト券の利用料を要求するサポート詐欺についての相談が目立つ。声掛け事案には地域の力も借りて対応したい」としている。

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