一関・平泉

女子制服にスラックス 磐井中・市内初導入 多様性へ配慮【一関】

新たに磐井中の女子の制服に取り入れられたスラックス(右)。男子(左)と色柄は統一されている

 一関市山目の磐井中学校(瀧野澤徹校長、生徒475人)は、性的少数者(LGBT)を含む生徒の多様性に配慮し、2022年度から女子の制服にスラックスを追加で導入した。市内の中学校では初めての試みで、学校生活に新たな風をもたらしている。

 今回取り入れられた女子生徒向けのスラックスは、男子と同じく紺地に同校スクールカラーの深緑色を組み合わせたチェック柄で、形は女子の体型に合わせた仕様になっている。ブレザーやスカートといったスラックス以外の制服に変更はない。

 導入のきっかけは、瀧野澤校長が校内にもLGBTの悩みを抱えている生徒がいるのではないかと考えたことからだといい、21年度に職員に持ち掛けたところ、反対意見はなく職員全員が同意。冬ごろにはPTA役員へ説明し、各家庭には学校通信で通知した。生徒やPTAからは自転車での通学時や冬期間のスカート着用に不便さを感じていたという声もあり、新1年生の入学説明会では早速スラックスの購入を検討する人がいたという。

 スラックスを試着した生徒会副会長の澤田麻椰さん(13)=2年=は「歩きやすく暖かい。ズボンかスカートかを選択できるとさらに学校生活が楽しみになると思う」と話し、生徒会長の小山柊斗さん(14)=3年=は「履いている生徒を見掛けたが格好良い。これをきっかけに、一つのことにとらわれずみんながいろいろなことをやっていける学校になると思う」と語っていた。

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