一関・平泉

指定管理候補者選定 平泉世界遺産ガイダンスセンター 県、文化振興事業団に

県が指定管理候補者に県文化振興事業団を選定した県立平泉世界遺産ガイダンスセンター=平泉町平泉字伽羅楽

 県は、平泉町平泉字伽羅楽の県立平泉世界遺産ガイダンスセンターに4月1日から指定管理者制度を導入するのに伴い、指定管理を行う候補者を県文化振興事業団(盛岡市、石田知子理事長)に選定した。期間は2025年3月31日までの2年間で、県議会2月定例会での議決後指定される。

 同センターは、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録された「平泉の文化遺産」や、拡張登録を目指す柳之御所遺跡などの資産を紹介する施設として柳之御所史跡公園内に整備され21年11月開館。鉄筋コンクリート造り2階建て、床面積約2400平方メートルある施設は北側に平泉の価値や浄土の世界観を映像で紹介するプロローグシアターをはじめ、平泉の文化遺産の構成資産や拡張登録を目指す資産をパネルや出土品などで紹介する展示室を配し、南側には学芸調査室や研究室、収蔵庫などが設けられている。

 県では民間事業者のノウハウを活用することで、より効率的な施設の管理・運営を進めていこうと、昨年7月に指定管理者選定委員会を設置。指定管理を希望する団体の募集には12月26日の期限までに同事業団1団体のみが申し込み、今月16日に開いた委員会での審議を経て指定管理者の候補者に選定された。

 同事業団は1985年に県民会館、県埋蔵文化財センター、県文化振興基金の三つの財団法人を統合して設立。2011年には公益財団法人へと移行し、同会館や県立博物館、県立美術館の指定管理業務などを担っている実績がある。

 県では、これまで同ガイダンスセンターを無料で利用できる施設として運営してきたが、4月以降は料金を徴収する方針。担当する文化スポーツ部文化振興課は「料金徴収は指定管理者制度の導入に伴う入館者へのサービス向上が目的で、幼児から高校生までは今まで通り無料とする」とし、料金は3月下旬に決まる。

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